ペンギン裏話1

先日、ASIAクラン代表ATLUSとRU代表の対戦がありました。僕は公式の場で格上に挑むシチュに懐古おじさんになったので、2年前のTBで我々PENGUINが格上相手に、何をしていたのかを書いていこうと思います。

 

*ここからJPNメジャーリーグまでの説明なので、知ってるなら読み飛ばして大丈夫です

僕らが参戦したJPNメジャーリーグは、2018年5月からと9月からの2回開催されました。僕の過去のブログにも当該記事があります。僕は自分の過去の文章は恥ずかしいので読み返しませんが。

 

2018年、それまではアジア全体でゴールド(8チーム)、シルバー(8チーム)、ブロンズ(その他)に分けられていたリーグが地域ごとに再編され、日本のチームはJPNメジャー(6チーム)とJPNマイナー(その他)の2つのリーグに分かれました。

 

僕らPENGUINはブロンズで2016年に7位か8位、2017年は当時シルバー以下の日本チームが集められて開かれた大会JSILで3位といった実力のチームでした。

 

そんな僕らが、がっつりゴールドのプロチームCaren Tiger、シルバー最強格でゴールドとの入れ替え戦まで進むレベルのNaughty Kids、JSILでそのNKを破り優勝したTyphoonらと同じJPNメジャーに参戦することになります。

 

まず平均レートが1000違うんだわ。

当時のPENGUINにTier10の3MoEを取れる人間はsyachiくらい、日本の上3チームとは個人技に絶望的な差がありました。

ただ、僕らにも強みがありました。それは指揮と戦術立案を担う僕とsyachiが、信じられんくらい暇かつ、WoT熱を持っていた点です。

 

*ここからが本題の裏話です。時効だと僕が判断したので書きます。悪いことしてた訳じゃないですが、他チームの内情みたいなのを少しでも外に出すのは、当時はマナー違反だと思って今まで書かなかったことです。

 

JPNリーグ開幕が決まった1月に、日本のチーム同士の連絡チャンネルが作られ、練習試合が行われ始めます。

当時のPENGUINのスタイルは、普通に戦っても勝てない格上相手にはとにかくトラップや奇襲といった絡め手、お祈りタクでワンチャン掴みに行くというもので、練習試合では使えないようなタクが多かったです。


しかし、どんなに可能性が低くても優勝する気でいた僕らは、格上といえるCT、NK、TYPの3チームとの練習試合をたくさんやって、力を伸ばしたかった。その為には、こいつらとは練習をする価値があると思って貰わなければと考えました。最初の目標は練習試合で良い勝負をして、よりたくさん練習試合を組んで貰えるようになることです。

 

そこで僕とsyachiは練習試合用のタク作りに取り掛かります。奇襲やトラップはほどほどにして、丸くて良いタクを目指しました。並行してトラップ案も温めていましたが。

 

そして臨んだCTとの初の練習試合ですが、見事にボコボコにされます。初見のタク全てに完敗しました。同じタクを2度使われて初めて、分かった上の抵抗をして五分くらいでした。

 

これはまずいと思い、僕らは練習試合用のタクの練習を始めます。事前に同格くらいのチーム相手に練習したタクで、格上相手の練習試合に挑むようにしました。その結果、3割4割勝てるようになりました。これで練習試合問題は解決です。

 

では、本番はどうしましょうか。相手は練習より強いでしょう。自慢のタクを用意してくることが考えられます。

僕らには、練習試合で鍛えたタクと、温めているトラップで、各マップ各サイドに5つ前後のタクがありました。本番では1つのマップに2チームとBo3を戦います。また事前にどのマップでどのチームと戦うかもわかっていました。

もちろん狙うは全勝です。

格上にはトラップを仕掛けて行きたいところですが、トラップばかりでは警戒されるので、格上に真っ向勝負で勝てるタクも必要です。


ここで、そもそも僕らが格上に劣る点で大きいのは指揮能力や個々の判断力です。マップ知識は、ひたすらにトラップ開発しようとチムトレを重ね、片っ端から窪みや隙間に車両をねじ込もうとし、茂みという茂みを調べた僕らは決して負けていなかったと思っています。撃ち合いだけなら大差なかったですし。でも判断力から来るポジ取りの差や、フォーカス対象の選択などで徐々に差が付きます。

 

この判断力で劣るPGで僕とsyachiが取った選択は、事前のタク製作段階で自分たちの初動に対する相手の対応を予測し、その対応に対する対応も事前に用意し......という作戦です。

で、まず取り掛かったCT戦用のタク1つの完成に50時間かかりました。

 

いや、過去最高のタクでしたが、同じレベルのタクを作るには全く時間が足りません。

てかね、CTに勝てるかもってタクを考えろという無理難題に、50時間かけて答えを出した俺たちが凄くないか?かぐや姫と結婚できるわ。

この作戦は無理でした。

結果、
CT用に傑作タク1と後はトラップ2と奇襲2
NKとTYPには主に練習試合で鍛えたタク
TMとTGには、主に対応力のある編成で動きは現場判断に任せる丸いタク
を用意して本番に挑みました。

 

そして本番、戦闘の詳細は覚えてたり覚えてなかったりなので割愛。

先に最終順位は、
予選が1位から、NK 勝ち点21、CT 20、TYP 18、PG 15、TM 11、TG 5

レイオフ初戦で、2位CTが3位TYPを破り、決勝でNKを破りの優勝でした。

やっててもCTが図抜けて強かったです。でも予選の優勝争いは3チームによる激戦でした。
ここでPGの予選戦績ですが、
vs NK 0勝 4敗
vs CT 3-2
vs TYP 1-4
vs TM 4-1
vs TG 4-1

僕らの傑作タクとトラップ2つは、CTに噛み合い勝利。
奇襲は2回とも失敗しました。
対して練りに練ったタクでも、NKとTYPにはほぼ勝てず。


CT戦で割り振られたマップがプロホロとムロヴァンカで悪巧みし易かった幸運にも恵まれ(鉱山や崖は動きがバレやすいので絡め手は難しい)、予選の盛り上げには貢献するも、結局は実力相応の4位という結果に終わりました。

 

最後に、

シーズン1で出てきた課題は、タク通りに行ってても発生する恐ろしいミスがある。
これは特に体力不足の僕やプレッシャーに弱いkazutanの頭が爆発して起こる事案です。こいつらにはフル出場は難しい。

 

タクが上手く行っているのに勝てない。
NK戦やTYP戦も、全試合が全然ダメだった訳ではなく、タク通りに進み0.5両分くらいの有利を取ったにも関わらず、切り返されて負ける試合もいくつかありました。


本番ではCTには1.5両、NKやTYPには1両分の有利を取らないと実力で返されるから、それが出来るタクを考える必要がありました。

 

つまり、それなりの確率で少しの有利が取れるタクではなく、一か八かで大きな有利が取れるタクをぶつけるべきで、練習試合で鍛え上げたタクではダメだった。

 

そして指揮や作戦立案の僕やsyachiはその一か八かを読み切ることに力を注ぐべきだった。

 

そんなことを思ったシーズン1でした。